Hokuto Kodama

京都府在住・ダンサー/振付家 

①この映像を見て想起したことについて自由にお書きください。

僕が強く印象を抱いたのは2点です。
1 まず、なににもなっていないもやもやとした状態のかたちが、映像において現れること。ドゥルーズが「ダイアグラム」と呼んだフランシス・ベーコンの絵画における黒いパッチ状の布置、決定不可能な造形的要素の事をおもいました。まさにそこにおいて、「差異の中に隠された類似」のようなものが立ち上がってくるのだとおもいます。

2 もう一点は「目」ですね。後半に下部のデュアルスクリーンが白黒になるときに、女性の目の白黒がものすごく強調されてぎょっとするのですが、そこで明らかになるのは、画面中心に配置された目は、こちらから見るものではなくて彼女からこちらが見られているのだということです。最初は目線があちこちに動くので、こちらから見ようとしても、目がなかなか合いません。更にそのあと目が黒くに潰れて目線が判別できなくなります。なので、こちらが彼女を能動的に見ようとしているという気持ちになるのですが、パッと画面が白黒になったとき、画面全体が彼女の目だったことに気づくのです。なんか「怖い話」みたいですが(笑)

2020年 8月7日

※このコメントは、2020年7月から9月にかけて参加した「振付家ワークショップvol.3」の制作プロセスにおける未完成バージョンのフィードバックで頂いたものです。